いざ、鎌倉フロンティアへ!月間「温故知新」鎌倉
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  月間「温故知新」鎌倉No.107 − 2011年12月1日(木)  
  先般、神奈川県から、津波浸水予測図の素案が示されました。素案では、これまでの想定を大きく上回る浸水域が示されるとともに、津波の高さについても、最大で14.4メートルという、従来の倍以上の想定が示されました。県内では鎌倉が一番高い津波高の想定です。鎌倉市では、3月の東日本大震災発生以降、これまでの想定を超える津波発生を前提に、市民の皆さまとともに、以下のような対策を進めてまいりました。

まず、津波避難訓練です。沿岸域の自治会町内会等と連携をして、11月までに6つの地区(複数の町内会が合同)で、実際に避難場所までの訓練を実施し、参加者は、延べ2,936名でした。さらに、沿岸部を中心に、電柱への海抜表示や沿岸域での行政用防災無線の増設などを進めています。
そして、今後の対応についてですが、市域の津波浸水予測に関する情報を、可能な限り市民の皆様にお知らせできるように、まずは県の情報を基に、暫定版の浸水想定マップを1万部作成して配布すると共に、広報かまくら等も活用して、お知らせしていきます。
また従来どおり、「いかに早く高台へ避難するか」という原則に基づき、引き続き、各地域での避難場所や避難経路の再検証、避難訓練、出前の防災講話などの実施を働きかけてまいります。

特に、新たに浸水想定区域となった地区に対しては、早い時期に訓練を実施していただくようにお願いをして、避難場所や避難経路の確認を徹底するなど、避難体制の充実に取り組んでまいります。

また、消防本部における本部機能の移転や災害対策本部機能の代替地の検討を行い、さらに中・長期的には、鎌倉のまちづくりを転換していく必要があると考えます。例えば保育園や高齢者施設、障がい者施設など、いわゆる災害弱者に関する施設について、津波浸水予想地域から移動することや、浸水予想地域には新たに造らないことなど、まだ議論の余地がありますが、一定のルール化は必要になると考えます。
いずれにしましても、防災対策は市だけで解決できる問題ではなく、市民のみなさま一人ひとりの危機意識がとても重要になります。市民がお互いに力を合わせて助けあい、つながりあうことによって、真に『災害に強いまち』が実現すると考えています。当然のことながら市は、地域防災計画の見直しをはじめ、防災対策に全力で取り組んで参りますので、ご理解、ご協力をよろしくお願いします。
 
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Akiary v.0.61