ちょっとちょっと、聞きましたよ、松尾市長。
おや、何を聞いたんですか?
深沢地区にJRの新しい駅ができるっていう噂を聞いたんですよ。
本当なんですか?
ワークステーションじゃなくて本物のステーションが。
はい、神奈川県と藤沢市、JR東日本と協議を重ね、2032年頃の開設を目指して検討を進めることで合意しました。
駅ができるのは街が便利になることだから大歓迎なんですけど、でも、そもそもどうして新しい駅が必要なんですか。
藤沢市がJRへ要望したのが始まりです。
鎌倉市は、深沢の区画整理事業が新駅に近いこともあり、これまで協議をしてきました。
へえー、深沢地区に新しい街ができるんですか。
鎌倉市の新しい拠点として、将来にわたって魅力的な街をつくっていきたいと考えています。
『新しい街』っていう響きだけで、なんかワクワクするなあ。
そうですね、夢がふくらみますね。
具体的に、どんな街にしていくんですか?
市役所、消防署、体育館、グラウンドなどを移転・集約させて、鎌倉市全体を災害に強い街にしていきます。
また、大企業が近くにあるという立地を活かして、医療・福祉・スポーツなどの健康産業と、それらの研究機関が集積した街となることで、市民の健康づくりに寄与できればと考えています。
健康長寿の街づくりだね。
あ、おばあちゃんも、市長の話を聞いてよかったって言ってました。どうもありがとう。
こちらこそありがとうございました。
そうした深沢地区の新しい街づくりの玄関口として、新しい駅ができるってこと?
そうなんです。JRの新駅です。
と、おっしゃいますと。
噂では300億円から400億円もかかるって聞いたけど…
ああ、それは駅周辺の再開発に必要なお金ですね。それは鎌倉市内ではないので、私たちが負担することではありません。新駅の設置費用は約150億円と見込んでおり、鎌倉市が負担するのは、あくまでもその一部です。
一部とはいっても、鎌倉市内にできる駅じゃないってことでしょ。それなのにお金を出すって、ちょっと抵抗あるなあ。
お気持ちはわかります。
ですので、新駅の費用負担は、神奈川県が30.0%、JR東日本が15.0%、藤沢市・鎌倉市はそれぞれ27.5%ずつと取決めをしました。
そして、新駅ができれば深沢のまちづくりに好影響を与えるので、そこから生まれる資金を活用することで鎌倉市の実質的な負担額は約4億円と見込んでいます。今後、さらに国からの負担金を活用するなど負担額を最小限に抑えるよう取り組みます。
そこから生まれる資金?
はい、土地区画整理法に基づき、区域内の土地の一部を売却することで得られる資金のことです。駅ができることで価値が上がるので、その分を新駅建設の鎌倉市負担分に充てるということです。
ちょっとややこしいけれど、新駅をつくっても鎌倉市の負担が増えるわけではないということですね。
そのとおりです。これからも積極的に情報公開していきますので、ぜひ今まで以上に関心を持っていただけたらうれしいですね。